探索８日目。

　
　露店に夢中で気づくのが遅れた。
　ほんの少し後ろから、ずっと同じ気配がボクを追いかけてくる。
　
　ボクは少しずつ歩く早さを上げて行く。
　そして街角を曲がった瞬間、一気に地を蹴った。
　まばらになってきた人波をすり抜けて走る。
　
　
　紅露の身体にもしものことが起こらないように。
　
　翌朝はあの宿で無事に紅露が目を覚ませるように。
　
　紅露の姿をアイツらの目からくらませるように。
　
　
　
　走る。
　
　
　
　走る。
　
　
　
　走る。
　
　
　
　そして目の前に突如飛び出してきた人影に、ボクの鼓動は激しく鳴った。
　
　
　
-----------------------------------------------
　
　
　
　今日からまた遺跡探索です！
　しかし遺跡に入って早々、子供が歩行雑草に追いかけられているのを見つけてしまいました！
　おいかけっこでもしているのかと一瞬思いましたが、子供は明らかに怯えている様子。
　これはあの子供の為にも私たちの食糧確保の為にも、戦わなければいけませんね！
　
　それにしてもあの歩行雑草、緑だけじゃなく赤とか青とか居ないのでしょうか。
　正直、物珍しさは最初だけで、こう何度も遭うと慣れてきてしまいました。
　
　５人揃って歩行雑草レンジャーとか･･････無いかな、うん。