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鍛冶屋サキュバス奮闘記

定期更新型ネットゲーム『sicx Lives』に参加している、リムル(579)の日記帳です。 主に日記置き場ですが、お絵描きしてたり、何か呟いてたりもします。

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探索4日目

 
 クロマとクレイと出会って1日が過ぎた。
 結局あたしはあの後、2人の仲間に入れてもらうことができた。
 島の探索を朝から日が落ちる直前までして、今は夜ご飯の時間だ。
 
「うまいっ!これも、これもだ!クレイの料理すっごくおいしいぞっ」
「そうですか?ありがとうございます」
 
 あたしは目の前に並ぶ料理を物凄い勢いで食べていた。
 作り手は勿論、先ほどの謙虚な物言いのクレイだ。
 隣では、ロボットのはずのクロマも同じ料理を満足そうに食べている。
 自分はあまりロボットというものに詳しくないけれど、
 ロボット=機械という認識だったので、食事をするという彼の姿には驚いた。
 
(肉欲って、実は深い言葉だったんだな・・・!)
 
 どうやらクロマは肉が好きらしい。
 あの出会いの場でも、2人は1つの肉を取り合っていたというのだ。
 結局はあたしとクロマが食材の調達を手伝うことになって、
 その調理をクレイが行うということで合意した。
 
「オラの肉欲を利用するとは、賢い人間ズラ」
 
 そう言ったクロマにクレイは頬を染めて、
 
「いや、それは違って・・・」
 
 なんて口ごもるものだから、ああ、これは初心だな・・・!って判った。
 その後もクレイは、女に疎いような行動を幾度となく見せる。
 
「そういえば、レイムさんの背中についてる翼みたいなのってアクセサリーですか?可愛いですね」
 
 そう言ったのは、一緒に行動することを決めた直後のことだった。
 
「バカにするな!これでもちゃんと飛べるんだぞ!!」

 仲間とは違う、小さな翼をからかわれた気がして思いっきり羽ばたいてみせる。
 精を得ず魔力に飢える身体は、翼の力のみでふんわりと舞い上がった。
 
「と、飛んだ―――――――――――!?」
 
 どうやらクレイを驚かせるにはこれで十分だったみたいだ。
 もっと魔力があれば縦横無尽に空を翔け回ることができるのだけれど、
 今の自分では数分も翔ければ疲れてしまう。
 
「え、えええ、レイムさんもクロマさんみたいにロボットだったんですか・・・!?」
 
(・・・・・・なんでそうなるんだ?)
 
 そう思ったのは、クレイが本当に目を丸くしていたからだ。
 ふくよかとはいかないまでも、こんなにやわらかな肌を持つ自分が
 冷たい金属のクロムと同じにされるのは心外だった。
 
「ロボットじゃないぞ、ちゃんと生身だ!ほら、触ってみるか?」
 
 あたしは翼の羽ばたきを止めて地面に降り、クレイに背を向けてやる。
 するとクレイはびっくりしたように後ずさり、
 
「い、いや、いいですよ!女性に触るだなんてそんな!!」
「遠慮しなくていいぞ!ほらほら!」
「い、いいですってばー!!」
 
 あたしは真っ赤な顔で逃げ回るその姿がおかしくて、
 飽きれたような声でクロマが制止するまで、延々とクレイを追い掛け続けた。
 
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