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鍛冶屋サキュバス奮闘記

定期更新型ネットゲーム『sicx Lives』に参加している、リムル(579)の日記帳です。 主に日記置き場ですが、お絵描きしてたり、何か呟いてたりもします。

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探索5日目

 
「だいたいおめー、ちょっと変わってるズラ」
 
 そう言ったのは、肉欲旺盛というちょっと変わったロボットのクロマだった。
 どうやら興味があるのはお互い様だったらしい。
 
「普通、女って奴は、こう、肉の塊が肩の下に2個ついてるデザインズラ」
 
 クロマはそう言いながら胸元に手で球体を描き、こちらを見ては首を傾げた。
 あたしはコンプレックスである乳の無さを指摘され、思わず早口で
 
「かっ、塊言うな!
 あれは色んなものを極上の柔らかさで挟み込む」
 
 おっと危ない。
 
「いや、包み込む、至高の果実なんだぞ!
 あ、あたしにはちょっと足りないけど・・・!」
 
 そうだ。すごいやつはすごいんだ。
 そして、あたしはちょっと小さいだけなんだ。
 そう、念を押して訂正してやった。
 
 すると、クロマはまたもや首を傾げて、
 
「そんな、おぞい言葉遣いをするもんじゃあねーズラ。
 女はもっとおしとやかにするもんズラ」
 
 今度は言葉遣いかー!
 
「お前だって変な語尾つけてるくせに文句ばっか言うなー!」
「オーノーだズラ。しかたねーズラ。
 1万年と2千年前からクロマニョンヌだから古ぃのはあたりめーズラ」
「へっ?」
 
 恐らく間抜けな顔で返しただろうあたしに、クロマは真面目な顔で続ける。
 
「8千年過ぎたころから数えるのが嫌くなっちまったズラ。
 先輩ズラ。敬語使うズラ」
 
 なにやら途方も無い数字が出てきた。
 
(クロマって、もしかしてすっごい年寄りなのか・・・?)
 
 あたしはじろじろとクロマの全身を見つめ、少しだけ考えてから、
 
「どこまで冗談でどこまで本気か判んないけど、
 仲間に四六時中敬語なんて疲れるぞ。
 おじいちゃんと孫みたいな感じでいいじゃないか」
 
 すると、クロマは微妙に変な顔をしてから、ゆっくりとひとつ頷いた。
 どうやら納得してくれたらしい。
 
 じゃぁ、これでクロマは大事なおじいちゃんだ。
 クロマが怪我をしないように、あたしがしっかり護ってやらなくちゃ!
 仲間の傍を離れてから少し寂しかったけど、これで身内ができた気がする。
 ちょっとだけ嬉しい。
 
 ひとり顔が綻ぶあたしを、クロマは不思議そうな顔で見ていた。
 
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